暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

育児社員に非協力的なのは誰?

ひとくちに「人事」の仕事と言えど、結構その守備範囲が広めな弊社。昔のウイニングイレブンで表現するならば、元オランダ代表のフィリップ・コクくらいかもしれない。(たぶん分からないですね。すいません)

先日、その業務のひとつで、労務管理のため全社員の労働時間を勤怠システムを確認していると、会社の育児短時間勤務制度を利用して働いている女子社員の出勤状況に目が留まりました。その制度を利用している間は、社内規定で休日出勤や残業が禁止されているにも関わらず、打刻の記録が残っていたからです。

出退勤打刻は一人ひとりに貸与するICカードで行っているため、別の社員が間違って行ったとは考えられません。そのため、これは何やら怪しい匂いがするぞと、早速その課の上長に確認をすることにしました。

俺「そちらに所属されてるA子さんですが、先週に休日出勤されてました?」
課「あー、そういえば出勤してもらいました」
俺「A子さんって育児短時間取られてるので、それさせちゃだめってご存じですか?」
課「知ってるけど、急遽休みの人が出たから仕事まわらなかったんだよ」

この手のケース、これまでにも何度か社内で発生しているのですが、だいたい理由はいつもこんな感じの回答です。『制度の適用より仕事をまわすことの方が大事だ』という目の前のことだけしか見て仕事をしていないときの模範解答。『本人もいいって言ってるからいいじゃん』という規範意識ゼロの思考。

弊社の育児短時間勤務に関する規定は、労使のどちらかといえば労働者側に相当寄った決まりが多くあるのは事実なんですね。けどそうなった経緯を聞くと、俺自身はすごく納得いくものだと思っています。ちなみにその経緯が以下のとおり。

双方の話合いでフレキシブルに運用するのが一番いいけど、会社と個人や上司と部下の話合いになれば、前者の方が圧倒的に強くなってしまう。そうなったら後者が声を上げづらくなって、結果的に前者に指示や命令が優先されてしまうから、それを防ぐために会社の運用をきつく縛ろう。

その後、仕事をまわすのも大事だけど、ルールを守るのも同じくらい大事。何でもありで仕事してる訳じゃないんですよと、あらためてその部署の課長、係長にメールで警告と注意喚起を行い、役員にも『これは場合によってはマタハラ案件にも発展するくらいの事例です』と報告を行い、いったん幕引きとしました。

と、ここまでを記事にしようと思っていたのですが、実は最近になってこの件に後日談が出てきました。メールを送ったひとりである係長(女性)がお怒りであるとのこと。『私含め、他の社員に負担を強いるということ?』だそう。

結論。知らんがな。それとA子の育児短時間とを絡めて論じないで。こういうことを言うと怒られるかもしれないですが、女性の敵は実は女性自身であることが弊社では多い気がします。