暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

鑑了 恋は雨上がりのように

2018年5月25日公開の映画。「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されていた眉月じゅんさんの『恋は雨上がりのように』が原作で、監督は永井聡さん。主演は小松菜奈さんと大泉洋さんでした。アマプラのお勧め欄に出てきたのでウォッチリストに登録し、週末に鑑賞といういつものパターンです。

www.koiame-anime.com

以下あらすじ。(参照 Filmarks

高校2年生の橘あきら(17)は、アキレス腱のケガで陸上の夢を絶たれてしまう。 偶然入ったファミレスで放心しているところに、優しく声をかけてくれたのは店長の近藤正己(45)だった。それをきっかけにあきらは、ファミレスでのバイトを始める。バツイチ子持ちでずっと年上の近藤に密かな恋心を抱いて…。あきらの一見クールな佇まいと17歳という若さに、好意をもたれているとは思いもしない近藤。しかし近藤への想いを抑えきれなくなったあきらはついに近藤に告白する。近藤は、そんな真っ直ぐな想いを、そのまま受け止めることもできず――真っ直ぐすぎる17歳、さえない45歳。ふたりに訪れる、人生の雨宿りの物語。

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「女子高生と45歳のおじさんの恋愛映画」という先入観で見始めましたが、あっという間にこの映画の世界観に引き込まれました。小松菜奈さんが演じる女子高生も、大泉洋さんが演じるファミレスの店長も、どちらも役がハマっていて、控えめに言っても最高でした。特に小松菜奈さんの走るシーンの美しさは、菅田将暉さんが惚れ込むのが良く分かります。

ストーリーは、恋愛映画というよりかは青春映画といえるかもしれません。まっすぐに恋愛感情をぶつけてくるあきらと、それに対して大人な対応に徹する近藤。キスシーンやラブシーンは一切ないものの、二人が初めてのデートをするシーンは思わず見ていて二ヤついてしまいました。

映画の後半には、陸上を諦めかけていたあきらと、同じように作家になることを諦めかけていた近藤それぞれが、もう一度夢に向かって動き出していくシーンが描かれています。これが片方だけだったら「うーん、どうなんだろう?」と感じてしまったのかもしれないですが、女子高生に影響されて、45歳のおじさんまでもがもう一度熱くなるというのが良いところ。似たような年齢の俺自身も「これまでで夢中に打ち込んだものって何があるのかなー?」と思いながら、若干熱くなるものすら感じさせてくれ、見終わった後はその余韻までもが楽しめました。あとは感情の描写と天気、音楽が連動していて綺麗な画だったなー。

最後に、一番印象に残った近藤のセリフ。

「諦められないのは未練が残ってるのではなく、執着って言うんだ。諦められずに、足掻いて、前に進もうとするのは執着って言うんだ」

ありがとうございました。