中年のおじさん教師たちが、お酒を飲みまくってハチャメチャする映画。それくらいのイメージでアマプラのウォッチリストに登録していた本作品。まもなく「Primeでの配信が終了」するということで、連休最終日に鑑賞。
しかしデンマークの映画は初めて。監督はトマス・ヴィンターベア。出演はマッツ・ミケルセン、トマス・ボー・ラーセン、マグナス・ミラン、ラース・ランゼ他。2021年9月に上映された117分の作品でした。
以下、あらすじ。(参照 Filmarks)
冴えない高校教師マーティンとその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の「血中アルコール濃度を常に一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため実験をすることに。すると、これまで惰性でやり過ごしていた授業も活気に満ち、生徒たちとの関係性も良好になっていく。同僚たちもゆっくりと確実に人生がいい方向に向かっていくのだが、実験が進むにつれだんだんと制御不能になり―。
簡単に言うと「アルコールの血中濃度を一定にしておくと仕事効率があがる」という理論を、マーティン演じるマッツ・ミケルセンが、トミー、ニコライ、ピーターの同僚3人と実践するというストーリー。誰しも(?)一度は憧れたことがあるかもしれない。会社内のトイレの個室や体育館倉庫でグビりとしたり、バレないようにマグカップやタンブラー、ウォーターボトルにお酒を忍ばすという行為。それを大真面目にするこの教師たち。しかも実際ちょっと上手くいく。
とはいえ、ただただ飲みまくるだけじゃなく、「お酒は羽目を外さない程度、ほどほどにしましょう」という意図も込められていて、決して『自分もやってみよう』とは思わないようには作りこまれている。
しかしこれを若者4人がしてたらただのコメディ映画になるところ、中年のおじさん4人がするというだけで、若干社会派になるのが不思議。よくよく思い返すと、最後に生徒が試験で答える「失敗したあと自分の不完全さを認めること。他社と人生を愛するために」というキルケゴールの言葉にも、この作品のメッセージが集約されているのかも。
まさに日本の諺でいう「酒は飲んでも飲まれるな」が映画化された作品。
ありがとうございました。