暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

鑑了 セッション

あるときからアマプラの「あなたが興味のありそうな映画」に表示されるようになり、少しきになっていたので週末に鑑賞させてもらいました。2014年にアメリカで製作されたドラマ映画で、監督・脚本はデイミアン・チャゼル、主演はマイルズ・テラー。第87回アカデミー賞で5部門にノミネートされ、J・K・シモンズ助演男優賞を含む3部門受賞の本作品。原題は「Whiplash」と言うのだそうですが、なぜ邦題は「セッション」になったのでしょう。日本市場のことを考えたのかもしれませんが、鑑賞が終わったあとは原題のままの方が遥かに良かったような気がします。

session.gaga.ne.jp

以下、あらすじ。(参照 Filmarks

世界的ジャズ・ドラマ―を目指し、名門音楽学校に入学したアンドリューを待っていたのは、伝説の鬼教師。常人に理解できない完璧を求め、浴びせられる容赦ない罵声。やがてレッスンは狂気を帯び、加速の一途を辿る―。

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鑑賞が終わったあとの素直な感想として、

久々にヤバイ映画見つけた!

俺こういう映画めちゃくちゃ好きです。1時間46分という作品の長さも、見るまでは短いようにも思ったのですが、没入感が半端なく、全然気にはなりませんでした。

フレッチャーという教師役を演じるJ・K・シモンズ。登場して5秒くらいで「あ、こいつはやばい奴だ」ということが分かるくらいの鬼教師。一流を目指すためには、これくらい狂気に満ちた指導が必要なのかもしれないけど、それにしても…という話。途中、主奏者を決めるために3人の生徒に延々とドラムを叩かせるシーンがあるのですが、そのときの空気感は、見ているこちらも息が詰まりました。

そして主人公のアンドリューを演じるマイルズ・テラー。最初はどちらかというと芋っこい田舎の男子って雰囲気。女の子をデートに誘ったりするシーンもあり、いわゆる学園ものかなと思っていると、少しずつ様子が違ってきます。フレッチャーの期待に応えるためなのか、それとも自分自身の殻を破るためなのか、段々と狂気じみたようにドラムの練習をし始め、まさに血だらけのドラマー。

何よりもラストの10分。一瞬、穏やかに見えたフレッチャーがやっぱり鬼になり、その仕打ちに対してドラムでやり返すアンドリュー。そしてそれを受け止めるフレッチャー。上着を脱ぐシーンでぞわっとし、お互いにうなずき合い、微笑みあうシーンで鳥肌が立つ。と思ったら次の瞬間、ラストシーンが訪れるという展開。

格好いい。すごく格好いい。何度でも言うけど、この展開めちゃくちゃ格好いい。見終わってからもしばらくドラム音の余韻に浸るとともに、たぶんWhiplashはこれから何度も聴いてしまうような気がしました。

ありがとうございました。

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