アマプラでいつか見ようと、なんとなくウォッチリストに入れていた作品。だけど人が亡くなる系の作品って、俺は少し心に余裕がないと観れないタイプなもので、しばらく寝かしたままになっていた。「妻と娘のふたりを不慮の事故で同時に…」とか、実際に同じ境遇になったら、とか想像するだけで、2~3日は作品に引っ張られそうで…。
とはいえ、直木賞を受賞したという原作の小説は未読。加えて、出演が大泉洋さんと有村架純さんとなれば、内容は間違いないだろうと、比較的時間も心も余裕のあった連休の中日に鑑賞させていただいた。監督は廣木隆一さん。出演は前述の他、目黒蓮さん、伊藤沙莉さん、田中圭さん、柴咲コウさん他。上映は2022年12月、時間は128分の作品でした。
以下、あらすじ。(参照 Filmarks)
”もう⼀度逢いたい”と願う純粋な想いが、27年の時を超えて奇跡を起こす––
仕事も家庭も順調だった⼩⼭内堅(⼤泉洋)の⽇常は、愛する妻・梢(柴咲コウ)と娘・瑠璃のふたりを不慮の事故で同時に失ったことで⼀変。
深い悲しみに沈む⼩⼭内のもとに、三⾓哲彦と名乗る男(⽬⿊蓮)が訪ねてくる。事故に遭った⽇、⼩⼭内の娘が⾯識のないはずの⾃分に会いに来ようとしていたこと、そして彼⼥は、かつて⾃分が狂おしいほどに愛した“瑠璃”という⼥性(有村架純)の⽣まれ変わりだったのではないか、と告げる。
【愛し合っていた⼀組の夫婦】と、【許されざる恋に落ちた恋⼈たち】。
全く関係がないように思われたふたつの物語が、数⼗年の時を経てつながっていく。
それは「⽣まれ変わっても、あなたに逢いたい」という強い想いが起こした、あまりにも切なすぎる愛の奇跡だった––。
観終わってから最初に出てくる感想は、大泉洋さんが演じる小山内堅と柴咲コウさんが演じる小山内梢、この二人の夫婦が素敵すぎるという点。柴咲コウさんを映像で見るのは本当に久しぶりな気がするのだが、「夫が大好きな妻」という役柄を違和感なく演じ、すごく良い雰囲気を醸し出していた。瑠璃を交えたこの夫婦、そしてこの親子、こんな関係は憧れてしまう。
次に演技という点でいえば伊藤沙莉さん。他の人物は違う俳優さんが演じているなか、女子高生から母親役までを独りで演じ、しかも全然それが違和感ないというのはお見事。良い意味で年齢不詳過ぎて感心してしまった。あとは音楽。ジョン・レノンの「Woman」ってこんな素敵な歌だったんだということを再認識させてくれる。
少し残念だったのは、34年前の有村架純さんが演じる正木瑠璃と目黒蓮さんが演じる三角哲彦が恋に落ちるシーンの描写。とても1980年とは思えないくらい、着ている服装や身に着けている小物が現代のものという感じで、頭のなかで時系列の整理がしにくかった。輪廻転生をテーマにした作品だからこそ、視覚的にも、もう少し凝ってくれてもいいのにというのは、個人的な感想。
とはいえ、伏線回収は綺麗で、ラストの新幹線のなかのシーンは思わずこちらも胸が熱くなった。きっと映画館で集中して観てたらウルっときてしまっていただろう。
ありがとうございました。
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