映画鑑賞を趣味としていなければ、おそらく俺の人生では交わることのないジャンルであろうボーイズラブ。以前に見た「モアザンワーズ」というドラマ、「窮鼠はチーズの夢を見る」に続いて、たぶんこれが3作品め。
監督はルカ・グァダニーノ、出演はティモシー・シャラメ、アーミー・ハマー他。イタリア・フランス・ブラジル・アメリカの合作で、2018年に上映された132分の作品。
以下、あらすじ。(参照 Filmarks)
1983年夏、北イタリアの避暑地。17歳のエリオは、アメリカからやって来た24歳の大学院生オリヴァーと出会う。彼は大学教授の父の助手で、夏の間をエリオたち家族と暮らす。はじめは自信に満ちたオリヴァーの態度に反発を感じるエリオだったが、まるで不思議な磁石があるように、ふたりは引きつけあったり反発したり、いつしか近づいていく。やがて激しく恋に落ちるふたり。しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づく・・・。
ジャケットにも表れているとおり、この作品はとにかく青色の描写が綺麗だと感じた。もちろん空の色然り、水の色然り。もしかしたら「若い」ということを「青」で表現しているのかもしれない。舞台は北イタリアだが、そのエモい風景とか雰囲気とかが逆に俺には新鮮に見えた。あとどこでもタバコ吸ってしまうとことかも。
最初から最後まで、激しかったり躍動感ある描写は一切ない。音楽も優しい。だけど、それで表現されるエリオやオリヴァーの感情や、淡い世界観というのが素敵すぎた。ボーイズラブの描写も、初心者にはハードル低めであまり気にならない。
ラストの父親がエリオに話す言葉は、なんとなくこちらの心に染み入る感じ。答えがある訳ではなく、含みがあって、見ているこちらがそれぞれ思いを馳せるという作品。メンタルをデトックスしたい人にはぜひおすすめしたい。
ありがとうございました。
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