暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

鑑了 ホテルアイリス

1992年に発表された小川洋子さんの官能小説「ホテルアイリス」の映画化版。作者、そして作品そのものも知らなかったのだが、アマプラのおすすめに導かれるままに鑑賞。監督は奥原浩志さん。出演は永瀬正敏さん、陸夏さん他。上映時間はちょうど100分の作品です。

以下、あらすじ。(参照 Filmarks

寂れた海沿いのリゾート地-そこで日本人の母親が経営するホテル・アイリスを手伝っているマリは、ある日階上で響き渡る女の悲鳴を聞く。赤いキャミソールのその女は、男の罵声と暴力から逃れようと取り乱している。マリは茫然自失で、ただならぬその状況を静観している。一方で、男の振る舞いに激しく惹かれているもう一人の自分がいて、無意識の中の何かが覚醒していくことにも気づき始めていた。男は、ロシア文学の翻訳家で、小舟で少し渡った孤島で独りで暮らしているという。住人たちは、彼が過去に起きた殺人事件の真犯人ではないかと、まことしやかに噂した。またマリも、台湾人の父親が不慮の事故死を遂げた過去を持ち、そのオブセッションから立ち直れずにいた。男とマリの奇妙な巡り合わせは、二人の人生を大きく揺さぶり始める。

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そもそも最初は純粋に台湾の映画という意識で見始めてしまった。だからいつも見慣れた画面の色彩と違う雰囲気がするのかなと。なんなら永瀬正敏さんが出てきてからも『あ、きっと向こうの映画に出演されたんだ』くらいの考え。つくづくこういうところに俺の世間知らずが表れている。

台湾という俺にとっては謎めいたロケーションもあってか、全体的にノスタルジックさも感じつつ、だから余計に作中で描かれるSMという要素にエロスを感じた。しかし、どうせその描写をするなら、もっと突き抜けてエロく表現しても良かったのではないかとは思う。

見終わった正直な感想として、総じて「良く分からない」というのが本音かもしれない。すっきりする訳でもなく、ただ何かモヤモヤが残る訳でもない。ただし、そもそも万人受けを狙って作られてる訳でもなさそうであれば、そういう映画があってもいい。あとは本来のストーリー、描写がどうなのか、原作も少し読んでみたくなりました。

ありがとうございました。