暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

鎖骨骨折 退院日

入院4日目 令和5年11月2日(木)

[手術から2日目]

痛みは相変わらずだけど、術後は順調だったようで予定どおり退院できるという話は前日の夜に聞いていた。まるで遠足や運動会の当日の小学生のように若干上がったテンションで朝は目が覚め、時計を見るとまだ7時前。退院は10時以降、家族が迎えに来て会計が終わり次第にできるらしかったので、妻には最速で来て欲しいとお願いしていた。

昔、どこかのバラエティ番組で、サバンナの八木さんが東京から新大阪まで新幹線に乗った際、京都駅くらいで荷物を全部持ってドアの前で待ってるという話を思い出したけど、自分自身もまさにそんな状態。朝食を食べ、痛み止めを飲み、朝の採血が終わったら時間つぶしの文庫本とスマホ、会社のパソコン以外は全部荷物をまとめ、いつでも病室を出れる準備は完了していた。

 

ただし、まぁここからが長いんだ。時計を見るたびに時間の進んで無さ具合に気づく。1分が5分、5分が10分、10分が30分くらいの感覚。せっかく妻に買ってもらった伊坂幸太郎さんの小説も全然頭に入ってこない。結局だらだらするときの王道、スマホで目的もなくショート動画を見るという行動で過ごした。

 

そして9時頃、ようやく社会復帰について実感しだしたときに会社で仕事する格好のことを考えた。主治医の先生にも「しばらく三角巾はしておいてください」と言われてたけど、いわゆる本当の白い三角巾。これはとにかく首が痛かった。そして明らかに『怪我してます』と目立つなーと。もちろん人込みではそれが大事な場面もあるんだけど。

妻から「自分で選んで好きなの注文していいよ」と言われてたことも思い出し、Amazonでアームスリングを探してみた。結構色んな種類があって、レビューもそれぞれだったんだけど、俺は結局「think ergo アームスリング スポート」ってのにした。長さ調節が簡単なのと、通気性があるのと、あとはTVドラマでも採用されたと書いてあったというミーハーな理由。


 

注文した品はさすがAmazon、退院日の夜には届いたんだけど、なかなか良さげな感じでした。最初は自分ひとりでベルトを背中から身体の正面まで持ってくるのに苦労したけど、慣れてコツをつかむと時間はかかるものの何とかなった。強いて言うならベルト部分がもう少しクッション性のある太い素材だったらなお良かったかなと。普通の三角巾よりかはかなりマシだったけど、やっぱり一日中付けてると反対の肩は凝ってくる。

 

話を少し戻して、退院の時間。有難いことに10時ちょうどくらいに妻が病院に来てくれ、会計も早々に終わったということで、日勤帯の看護師さんが呼びに来てくれた。それからボストンバッグとパソコンが入ったトートバッグを運んでもらい、詰所に御礼を言ったあと、病棟を後に。短いようで長かった人生初めての入院生活はこうして終了した。

 

我が家には4日ぶりに帰宅。当たり前だけど変わってないことに安心。ひと息後、まずは会社に退院の報告の電話。仕事は溜まりに溜まってるだろうから、明日からの三連休でどこか出勤しようかと思ってたけど、手術後の発熱もあるし、傷もまだまだ痛いしということで、必要な要件だけリモートで済ますことにした。上司からはどれくらい自宅で療養するのかと聞かれたけど、俺の回答は「とりあえず三連休明けから出勤します」

会社までの移動時間がネックだったけど、妻が車で送迎してくれる(大感謝です)とのことなので、どうせ仕事するなら自宅より会社の方がいいかなと。あと自分では三連休で身体は少し慣れると楽観的に考えてた。

 

その日の午後は、順番に学校から帰ってくる子供たちを出迎えた。自宅に入るなり「あ、お父さんおかえり」と言ってくれる子供たちの顔。それを見たときは、親馬鹿フィルターもかかってるからか、それぞれ彼ら彼女らの安堵した思いを感じ取ると同時に『あー、無事我が家に帰ってこれたんだ』と改めて実感した瞬間だったような気がした。

 

最後、自宅に帰ってちょっと苦労したこと。やっぱり寝るときの体勢。手術前はどういう訳か折れてない左半身を下にして横向きに寝るのが一番楽だった。腰痛持ちで普段から横向きに寝てたので、これは助かった。けど手術してからは同じように左半身を下に横向くと右鎖骨がキリキリと痛む。だから右腕の下にクッションを敷いて仰向けで寝るしかなかった。だけどそうすると今度は腰が悲鳴を上げる。鎖骨の痛みを我慢するか、腰の痛みを我慢するか、毎日そんな状況が続いてる。病院みたいに自動でリクライニングできるベッドがあれば良いんだけどね。これについては、ほんと誰か経験者に聞いてみたい心境です。

 

さて、次回は仕事に復帰した日のことを思い出して書きます。