暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

鎖骨骨折 手術翌日

入院3日目 令和5年11月1日(水)

[手術から1日目]

手術当日から夜勤で担当してくれた看護師さん。食事を運んだりお茶を入れに来てくれた看護助手さん。清掃スタッフの方。来る人来る人、皆もれなく「鎖骨骨折は痛いみたいねー」と話しかけ、身体を気遣ってくれた。もちろんその言葉を聞いたから余計にということもなく、昨晩からの激痛の状況は続いていたが、それを聞くたびにたかがチャリでこけたくらいと思ってたのを100%否定されるくらいの大怪我なんだと気づかされる。痛みについては、1から10で表すと25くらいの痛さ。鎖骨の痛みなのか、手術後の傷の痛みなのかは分からない。そして明らかに右肩付近に「何か入ってる」という違和感。手術翌日はそんな感じで午前中を迎えた。



日付は11月1日。月の初日。先月に会社で面接した新人職員が勤務を開始する日だ。本当だったらメインの担当者として雇用開始手続きやら採用時オリエンテーションやらをしなければいけなかった。それがこんなことになり、最低限の内容だけ部下に引継ぎを行い、俺は病室から後方支援に回ることになった。

そんな訳で、朝食後、痛み止めが効きだしたくらいの時間から会社で借りてきたパソコンを引っ張り出し、ささやかながらのリモートワーク開始。病室にギリギリ届いてたWiFiに接続し、メールやチャットを開くと、やはり想定していたとおり通知が山盛り。事前に休むお知らせも出来なかったから、周りの人もいつも通りだと思うのは当たり前だけど…。そんな連絡に、一件ずつ左手タイピングで返事をする。そしてたまに入ってくる部下からの仕事の質問のチャットにリアクションする。『大変なときにすいません』って恐縮がられたけど、実はこちらとしては気を紛らわせたのと時間を潰せたので有難かった。

 

あとは午前中、採血でひと苦労あったことを思い出した。術後の数値を見るためだと思うけど、生化学検査するための採血をする予定があった。担当してくれたのは昨日の夜勤からお世話になった看護師さん。だけど、右腕はこんな状態。左腕にはすでに点滴が。簡単に『左腕の違う血管に刺すのかな?』と思った矢先、

「足から採らせてもらいますね」

ほうほう、初めての体験だけど、そんなとこから採血できるんだろうかと興味津々。てっきりふくらはぎとか太ももとかかと思ったら、どうやら足の甲の血管からいくらしかった。しかし当の看護師さんは左右の足を見比べながら渋い顔。我が身のことながら、そりゃそうでしょうよと。

「すいません。足はちょっと痛いんです」

血管の選定が終わり、消毒後にチクりとしたやや鋭い痛み。

「ごめんなさい。大丈夫ですか?」

えらく心配されたけど、今のこの右肩の痛みに比べたら10回刺してくれても問題ないくらいの痛み。仕事しながら1分ほど終わるのを待ってた。そしたらその看護師さんがとても申し訳なさそうに

「ごめんなさい。別の者に代わってもう一度させてください」

どうやら検査に必要な量まで血液が出なかった様子。『別に君が何回でも刺したらいいやん』とは思ったけど、まぁそこは色々と事情があるんでしょう。

 

2、3分後、主任さんらしき看護師さんが来て、同じように血管の選定。そして同じように消毒後にチクりと。「すいません何回も」と。結果から言うと、これでも血液が出てきませんでした。足りてるか足りてないか微妙なとこまでは採れたので、夜勤の看護師さんが「これで検査できるか聞いてきます」と行ってくれたんだけど、一蹴されちゃった模様。しばらくすると、めちゃくちゃ申し訳なさそうに

「すいません。少し時間を空けて、もう一度採血させてもらっていいですか?」

結局、3回目でようやく血流の良い足の血管に巡り合えたらしく、規定量の採血ができたんだけど、たぶん時間帯的に最後の仕事だったと思う。この看護師さんにはとにかくお世話になりっぱなしで、やっぱり一番感謝しています。

 

その日の午後、CTを撮りに行った以外は病室で過ごした。その間で、手術のときにお世話になった麻酔科の先生や、主治医の整形外科の先生が病室に様子を見に来てくれたけど、会話の内容はあんまり覚えてない。まぁよくある「どうですか?」という感じだったと思う。だけど強烈に覚えてるのはリハビリの先生が来たこと。まさか翌日からとは想像してなかった。

「前と横に腕を上げる動作は一応OKです」

と、やり方を実践しながら教えてくれたんだけど、脳はあの鎖骨の痛みを覚えてるから恐怖と不安感でたまらなかった。そしてやっぱり手術翌日だもの。普通に痛いよ。

「若いから大丈夫だと思います。痛みのない範囲で動かしていってください」

立派なアラフォーだけど、整形外科の病棟では若い部類に入るのね、と思ったのを覚えている。しかし正直に言うと、この記事を書いてる手術から3週間ほどたった今になっても、リハビリの方法は良く分からない。ネット情報だけど、関節が固まらないように最初が肝心って言う人もいれば、まずは痛みがなくなるまでは安静にしといた方がいいって言う人もいる。主治医の先生の言うように「若いから日常生活を戻していくことで全然大丈夫」と思っとけばいいんだろうか?いつ自転車に乗れるようになるんだろうか。いつ筋トレを再開できるようになるんだろうか。とにかく元通りになるのかどうか、不安な思いばかりが出てきてしまう。

 

まぁそんなところで、入院3日目終了。明日はいよいよ退院です。