暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

読了 暗号解読(上)

著者 サイモン・シン

文字を入れ替える。表を使う。古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。密書を解読され処刑された女王。莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話・・・・・。カエサル暗号から未来の量子暗号に至る暗号の進化史を、『フェルマーの最終定理』の著者が豊富なエピソードとともに描き出す。知的興奮に満ちた、天才たちのドラマ!


~~~~~以下、感想。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まず、この著者であるサイモン・シンという方。Wikipediaによると、来歴は次のとおり。

>>パンジャーブからの移民である両親の元、イギリス南西部サマーセット州に生まれる。インペリアル・カレッジ・ロンドンで学び、その後ケンブリッジ大学大学院にて素粒子物理学の博士号を取得。
のちにテレビ局BBCに就職し、ドキュメンタリー番組『フェルマーの最終定理――ホライズンシリーズ』にて各種の賞を受賞した。後にこの番組はエミー賞にもノミネートされた。
この時の取材を元に書下した『フェルマーの最終定理』も高い評価を受けベストセラーとなる。その後の著書も好評で一般向け科学書ではトップクラスの評価を得る。現在もサイエンスジャーナリスト、プロデューサーやラジオ番組のパーソナリティとして活躍している。<<

フェルマーの最終定理も、もう一度読んで感想をアップしたいと思ってるけどその数学しかり、本書の暗号しかり、そこに出てくる人物がすごくドラマチックに書かれていて、とてもワクワクする。

単アルファベット換字式暗号、多アルファベット換字式暗号、ヴィジュネル暗号、シーザー暗号、そしてエニグマ。暗号の仕組みの解説は私にとってかなり難しく、その部分は軽く読むくらいに留めたのが良かったのかもしれないが、暗号作成者、暗号解読者、その攻防が読んでいてすごく面白かった。

ツィンマーマン電報というのも初めて知りましたが、この章も秀逸。けどこの上巻の読みどころは、やっぱりエニグマをめぐるドイツ対連合国の攻防だろうな。もうとにかくは読んでみないとこの興奮は分からないと思う。

明日から読み始める下巻が楽しみでたまらない。そんな作品でした。

ありがとうございます。