暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

鑑了 シンデレラ

先週末に見た映画をもうひとつ。カミラ・カベロ主演でPrime videoで独占配信中らしい『シンデレラ』を見た。2021年9月から配信中らしいのに、今までまったくノーマークだったのが不思議。その不思議の理由、ずばり、めちゃくちゃ面白かった。

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基本的なストーリーは、絵本でも読み聞かされた「シンデレラ」と変わりない。けど、その従来のシンデレラと違って、細かく肉付けされた内容や新キャラクターによって、まったく新しい見方ができるストーリー。全体的にミュージカル風で、作中の音楽もばっちりとハマってた。ちまたでは「令和のシンデレラ」と言われてるそうだけど、まさに言い得て妙!

 

まず、あらすじはこんな感じ。(ネタバレ注意)

いじわるな継母にひどい仕打ちを受ける毎日を送るシンデレラは、ドレスデザイナーとなっていつか自分の店を持つという目標を胸に、前向きに毎日を過ごしていました。ある日ひょんなことから、ロバート王子と出会い、彼に自分が作ったドレスを褒めてもらいます。その後、王子様の結婚相手を選ぶために、舞踏会の開催が決まり、シンデレラも向かおうとしますが、シンデレラと地方貴族との結婚を取り付けていた継母に止められてしまいます。
失意の中にいたシンデレラの前に、ファビュラスゴッドマザーが現れ、シンデレラがいつか作りたいとデザインしていたドレスを魔法で作り出し、シンデレラを着飾ってくれました。そうして舞踏会に参加したシンデレラですが、そこで出会った別の国の女王に、シンデレラが来ていたドレスを褒めてもらいます。その女王は、自分の着るドレスのデザイナーを探しており、シンデレラにそれを打診してきたのです。シンデレラは明日ほかのデザインも披露することを女王に約束します。その後、ロバート王子とも再開し、その場でプロポーズを受けますが、夢を諦められない彼女は、それを断ってしまいます。
デザイナーの夢と、王子との結婚の間で揺れるシンデレラは、翌日継母から意外なことを告げられます。ドレスデザイナーになりたいシンデレラをいじめるのは、かつてピアニストになる夢を追っていた自分を重ねてしまうからで、夢破れた自分と同じ思いをさせたくないから、だというのです。古いしきたりに縛られていた国王の改心により許しを得てシンデレラ捜索を始めるロバート王子ですが、時を同じくして地方貴族との結婚の場に連れていかれるシンデレラ。隙を見て逃げ出し、別の国の女王との約束の場に急ぎます。
そこにロバート王子が偶然居合わせ、再びシンデレラにプロポーズ。別の国の女王にほかのデザインも認められ、同行することを認められたシンデレラは、ロバート王子とある決断を下します。それは、ロバート王子もシンデレラに付いて、世界中を旅するというもの。こうしてシンデレラとロバート王子は結ばれ、いつまでも幸せに過ごしました…。

これまでのシンデレラ、というか我々の古い価値観でいえば、お金持ちの王子様と結婚できました。めでたしめでたし。という感じがハッピーエンドなんだけど、そうじゃないところがこの令和のシンデレラ。あらすじにも出ちゃってるけど『あれ、そこで王子のプロポーズ断っちゃうんだ』という衝撃。それよりも、憧れや夢を追いかける方がハッピーなんだということを、何の違和感もなく綺麗に感じさせてくれる世界観に仕上がってる。

そして新しい要素として、継母の過去と王子の妹(グウェン)の存在。継母はただいじわるなだけじゃなく、自身もかつてシンデレラと同じように夢を追いかけ、それが破れたという過去を話すシーン。見たあとに思い返すと、昭和な俺から令和なZ世代に対する自分自身を若干投影してしまった。妹のグウェンはストーリーのなかで特別キーパーソンって訳じゃないんだけど、好感が持てるキャラクター。ある意味で主人公のシンデレラ以上に「令和なシンデレラ」を表しているかもしれない。

あと、忘れてはならないファビュラスゴッドマザー。詳細は割愛しますが最高でした!

 

「自分は他人からどう思われているのか」

「立場上、自分はどのように振る舞うべきなのか」

他人視点で考えることって大事だし、今までそう教えられてきた。自分自身でもそうしてきた。けど『自分はどうしたいか』ってことを本当は行動の動機にしなきゃならないんだよなーと感じさせられる映画。できることなら学生時代に見たかったなー。

 

ありがとうございました。

シンデレラ

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