暁降のころ―映画と読書のジャーナル―

暁降(あかときくたち)と読みます。もっぱら映画と小説の感想がメインです。

鑑了 マチネの終わりに

以前に見た映画がアカウントに学習されているのだと思うけど『あなたへのおすすめ』に出てきた本作品。ずっと気になっていた平野啓一郎さんの小説だとは知らなかった。(見終わってから知った)ちょうどお盆前の週末に、2日ほどかけて鑑賞。

監督は西谷弘さん。出演は福山雅治さん、石田ゆり子さん、伊勢谷友介さん他。2019年に上映された123分の映画でした。

k-hirano.com

以下、あらすじ。(参照 Filmarks

世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史は、公演の後、パリの通信社に勤務するジャーナリスト・小峰洋子に出会う。ともに四十代という、独特で繊細な年齢をむかえていた。出会った瞬間から、強く惹かれ合い、心を通わせた二人。洋子には婚約者がいることを知りながらも、高まる想いを抑えきれない蒔野は、洋子への愛を告げる。しかし、それぞれをとりまく目まぐるしい現実に向き合う中で、蒔野と洋子の間に思わぬ障害が生じ、二人の想いは決定的にすれ違ってしまう。互いへの感情を心の底にしまったまま、別々の道を歩む二人が辿り着いた、愛の結末とは―

youtu.be

「過去が未来を作っているようで、実は未来も常に過去を変えているのかもしれない」

パリと東京を舞台に繰り広げられるストーリー。福山雅治さんが演じる蒔野のセリフが、終わってからも印象に残る。恋愛映画とはいえ、ラブシーンやキスシーンはほとんどない。しかし男女の想いやすれ違い、もどかしさや腹黒さという恋愛要素はギュっと詰め込まれていた印象。

映画全体はパリの街並みや季節の描写が美しく、バックミュージックとして多くのシーンで流れているクラシックギターの音色が心地いい。ひとつ言うならば、キャスティング。俺自身はそこまで気にならなかったけど、レビューサイトを見ていると蒔野聡史が38歳、小峰洋子が40歳という設定なので、実年齢が近い俳優をキャスティングした方が良かったという声。そう言われると、まぁきっとそういう見方もあるよねという雰囲気。

最後に「マチネ」という言葉について。調べたところ、夜講演が「ソワレ」と言うのに対し昼公演を「マチネ」と言うのだそう。詳しくはネタバレになるので割愛するが、なるほど、『マチネの終わりに』というタイトルが、まさにラストシーンのことを言っている訳だ。

俺なりに表現するとすれば、なんとなくじんわりと噛みしめる映画。これを大人の恋愛映画というのであれば、きっとそうなんだろう。

ありがとうございました。