暁降のころ―映画と読書のジャーナル―

暁降(あかときくたち)と読みます。もっぱら映画と小説の感想がメインです。

鑑了 パシフィック・リム

  • (監督) ギレルモ・デル・トロ
  • (出演) チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、チャーリー・デイ、ロン・パールマン、芦田愛菜、ディエゴ・クラテンホフ他
  • (上映日) 2013年8月9日
  • (上映時間) 131分

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以下、あらすじ。(参照 映画.com)

「ヘルボーイ」「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督が、謎の巨大生命体と人類が開発した人型兵器との壮絶な戦いを描いたVFX超大作。2013年8月11日、太平洋の深海の裂け目から超高層ビル並の巨体をもった怪物が突如出現し、サンフランシスコ湾を襲撃。「KAIJU」と名付けられたその怪物によって、わずか6日間で3つの都市が壊滅する。人類は存亡をかけて団結し、環太平洋沿岸(パシフィック・リム)諸国は英知を結集して人型巨大兵器「イェーガー」を開発。KAIJUとの戦いに乗り出す。それから10年が過ぎ、人類とKAIJUの戦いは続いていたが、かつてKAIJUにより兄を亡くし、失意のどん底にいたイェーガーのパイロット、ローリーは再び立ち上がることを決意。日本人研究者のマコ・モリとコンビを組み、旧型イェーガーのジプシー・デンジャーを修復する。菊地凛子が演じる日本人女性マコの幼少期役で芦田愛菜がハリウッドデビュー。

youtu.be

ギレルモ・デル・トロ監督の『パシフィック・リム』。2013年の夏、映画館の巨大なスクリーンでこれを目撃した時の「これだよ、これ!」という震えるような感動は、今でも鮮明に思い出せる。

この映画を一言で表すなら、監督の「巨大ロボットと怪獣への愛」が、超弩級の予算と最新技術で結実した、大人のための最高に贅沢な特撮映画。

物語の舞台は、深海から現れる巨大生命体「KAIJU」によって滅亡の危機に瀕した地球。人類は対抗手段として、2人のパイロットが脳を同調(ドリフト)させて操縦する巨大兵器「イェーガー」を開発する。 かつてのトラウマを抱えたパイロットのローリー(チャーリー・ハナム)と、復讐を誓う新人パイロットの森マコ(菊地凛子)。この二人が、旧式機「ジプシー・デンジャー」に乗り込み、人類最後の希望として戦う……という、もう設定を聞くだけで白飯が何杯でもいける熱い展開。

デル・トロ監督のこだわりが凄まじいのは、その「質感」の描写。 CGでありながら、一歩踏み出すごとに地面が揺れ、波しぶきが舞い、機械の継ぎ目からオイルが吹き出すような「重さ」と「実在感」が画面越しに伝わってくる。特に雨の香港での戦闘シーン。ネオンに照らされた闇の中、タンカーを棍棒代わりにして怪獣を殴りつけるジプシー・デンジャーの勇姿には、理屈抜きで胸が熱くなった。

主演の二人だけでなく、イェーガーの生みの親であるスタッカー(イドリス・エルバ)の「今日は人類滅亡の日ではない!(Today, we are cancelling the apocalypse!)」という演説や、怪獣オタクの科学者コンビ、さらにはロン・パールマン演じる怪獣の闇商人と、脇役までキャラクターが立ちすぎていて、どこを切り取っても濃い。

「日本の特撮やアニメへのラブレター」とも言われる本作だけど、単なるオマージュに留まらず、圧倒的なビジュアルと胸を打つ人間ドラマを融合させ、一つの自立したエンターテインメントに昇華させているのは流石の一言。

Amazonプライムで観る際も、できるだけ大きな画面と良いスピーカー(あるいはヘッドホン)を用意して、あの重低音と迫力を全身で浴びてほしい。

ありがとうございました。