暁降ちのころ

暁降ち(あかつきくたち)と読みます。40歳から始めた日常の整理、備忘録などを思うままに好き勝手書いています。

鑑了 夜明けのすべて

作品そのものは知っており、瀬尾まいこさんの小説もずっと読みたいと思っていた。小説が先か、映画が先かという状況だったが、やっぱり映画が先になった。

監督は三宅唱さん。以前に「きみの鳥はうたえる」という作品も観たことがある。出演は松村北斗さん、上白石萌音さん、渋川清彦さん、芋生悠さん、藤間爽子さん、久保田磨希さん、足立智充さん他。2024年2月に上映された119分の映画です。

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以下、あらすじ。(参照 Filmarks

月に一度、PMS月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢さんはある日、同僚・山添くんのとある小さな行動がきっかけで怒りを爆発させてしまう。だが、転職してきたばかりだというのに、やる気が無さそうに見えていた山添くんもまたパニック障害を抱えていて、様々なことをあきらめ、生きがいも気力も失っていたのだった。職場の人たちの理解に支えられながら、友達でも恋人でもないけれど、どこか同志のような特別な気持ちが芽生えていく二人。いつしか、自分の症状は改善されなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる。

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実は数年前、部下との面談のなかで「私、もしかするとPMSかもしれないんです」と言われ、当時その症状を何も知らなかったので答えに窮することがあったのだけど、そのときにこの作品を知っていれば全然違った状況だったろうなと思った。それくらい、上白石萌音さんの演技がハマっていたし、PMSはもちろん松村北斗さんが演じるパニック障害に対しても、きちんと描かれていた。

こういうきっちりと診断がつくものだけでなく、他人には理解されない「生きづらさ」って誰しもが何かしら持ってるとは思うんだけど、それを克服するのではなく上手く付き合っていこうという本作品のメッセージがしっかりつ伝わってきたし、何が起こるでもない二人の人生を淡々と映すという手法がとても良かった。

おかげさまで俺は今働き盛りの40代。おそらく会社でも年齢的に中心的ポジションに位置している。だけど毎日の速度って凄く早くて、ひとたび遅れてしまったらもう付いていけないんじゃないかと思えるくらい必死に食らいついてる。そんな状況だからこそ、一方でこういう温かいところは必ずあるんだって思えると、まぁ万が一のことがあっても何とかなるかと思えて、少しだけ心が軽くなる気がした。

その意味では、なんとなくお守りになりそうな作品だったし、やっぱり小説も読んでみたくなった。

ありがとうございました。