暁降のころ―映画と読書のジャーナル―

暁降(あかときくたち)と読みます。もっぱら映画と小説の感想がメインです。

鑑了 トルソ

アマプラの作品をなんとなく探索していると見つけた作品。たぶんジャンル的に「夕方のおともだち」つながりな気がする…。そのタイトルとあらすじに、思わず興味を抱いてしまった。

監督は山崎裕さん。出演は渡辺真起子さん、安藤サクラさん、蒼井そらさん、井浦新さん、石橋蓮司さん、山口美也子さん他。2010年7月に上映された104分の映画です。ちなみに、第33回香港国際映画祭国際評価家連盟賞にノミネート、第28回トリノ映画祭インターナショナル・コンペティション部門に正式出品されたそうで、もしかすると知る人ぞ知る作品なのかも?

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以下、あらすじ。(参照 Filmarks

携帯を持たない、合コンにも行かない、他人には干渉しない。独身OL・ヒロコはアパレル会社で事務の仕事をしながら静かな毎日を送っている。そんな彼女は男性型の人形を心と体のよりどころにしていた。ある日、ヒロコとは正反対の性格を持つ妹・ミナが現れ…。

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特殊性癖のお話かと思うと全然そうでもなく、もっと暗くて重たい展開なのかと思うとそんな雰囲気もなく、良い意味で色んな期待が裏切られる映画だった。言うならば、邦画らしい、淡々とした日常のなかにある些細な悩みとか葛藤とかが描かれた作品。どこが良かったのかと言われたら表現しにくい、こちらの感情を微妙に揺さぶってくるアンニュイな雰囲気。

俳優陣、渡辺真起子さんは初めて見るのかと思っていたけど、調べると「最低。」、「きみの鳥はうたえる」、「ナミビアの砂漠」などにもご出演とのこと。全然意識してなかったので分からなかった…。けど元モデルさんだけあってスタイル抜群。この役もハマっていたように思う。さらにキャラ的に対局にあった妹役の安藤サクラさん、母親役の山口美也子さん、よくある田舎の女系家族っぽさがリアルに出てて、全然違和感ない家族だった。

あとは作中、鍵となる恋人役のジローさんが最後まで出てこなかったのだが、観終わってから思えば、それが逆に良かったのかもしれない。きっとモテる男なんだろうという”想像”で終われたので。

最後は、ヒロコがトルソを捨てたあと鏡越しに口紅を塗るシーンで終わるのだけど、ここは観る人それぞれで色んな解釈ができるのかもしれない。日本の映画らしい、様々な含みを持たせた終わり方。

ありがとうございました。