結構長い間ウォッチリストには寝かしていたAMAZON ORIGINALの映画。あらすじだけ見て「へー、実話なの」くらいな予備知識で、LA、ケーキ、20代女子という単語だけでハッピーな映画だとばかり思っていたら、なんのなんの…。
監督はトリッシュ・シー。出演はヤラ・シャヒディ、オデッサ・アジオン他。アマプラで独占配信されている上映時間119分の作品です。
以下、あらすじ。(参照 Filmarks)
「私がケーキを焼く理由」は実話を基にした物語。LAで暮らす20代のコリンとジェーンは親友同士。社交的なコリンは、内気なジェーンにいろんな人に出会って、自信を持ってもらいたいと考える。そこで思いついたのが、ジェーンの特技であるケーキ作りを生かして、バーに手作りケーキを1年間持ち込む計画だった。そんな時、コリンが病を抱えていることが分かり、2人はこれまでに経験したことのない困難に直面する。
ネタバレになるけど、難病に立ち向かうストーリー。立ち向かうというより、受け入れるという表現の方が正しいかもしれない。脳腫瘍という難病を患ってしまう元々は社交的なコリン。そのコリンを支える元々は内気なジェーン。二人の表情やキャラクターが難病と対峙するなかで段々と反対になっていく雰囲気のなか、それでも二人の前向きさはヒシヒシと伝わってくる。また二人の両親たちも素敵。
個人的には、深夜にポテトを食べに行くシーン。バーのカウンターに座って精一杯唄うシーン。あと何よりアメリカンでは珍しく美味しそうなケーキたちが印象に残った。(なんとなくアメリカのケーキといえばド派手な色のものを想像していた)あと、コリンが亡くなってしまう場面、直接的な描写は無かったのだが、父親とジェーンの表情を見ていると、たまらなく切ない。
ブラックなジョークや下品な描写という、不快なところがほぼゼロなストーリー。それが良いと捉えるのか、物足りないと捉えるのか。俺はどちらかといえば前者だな。
ありがとうございました。