七月隆文さんの小説をもとにした京都が舞台の映画。2016年12月に公開。監督は三木孝浩さん、出演は福士蒼汰さん、小松菜奈さん、東出昌大さん他。鴨川や伏見稲荷大社、三条大橋という観光名所が登場する。
TikTokのおすすめに出ていたのか、この直前に見た『思い、思われ、ふり、ふられ』つながりでおすすめに出て来たからなのか覚えてないが、俺の好きな女優である小松菜奈さんが出ているので、ウォッチリストに入れてから見るまでの時間はあっという間だった。
以下、あらすじ。(参照 Filmarks)
京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿(福士蒼汰)は、いつものように大学まで向かう電車の中で出会った女性・福寿愛美(小松菜奈)を一目見た瞬間、恋に落ちた。勇気を振り絞って声をかけ、「また会える?」と約束を取り付けたようとした高寿だったが、それを聞いた彼女は、なぜか、突然涙してしまう―。彼女のこの時の涙の理由を知る由もない高寿だったが、2人は意気投合し、その後、すぐに交際をスタート。初めてのデート、初めて手をつなぎ、初めて名前で呼び合う。そんな初めてのことがあるたびに泣く愛美のことを少し不思議に思いながらも、より愛美への愛情を深めていく高寿。そんな二人の関係は、誰もがうらやむ程に順調で、すべてがうまくいくものだと信じていた…。「わたし、あなたに隠していることがある…」初めてキスをした日、高寿は、愛美から想像もできなかった大きな秘密を明かされる…。そして、二人の運命は“すれ違い”始める―――
8年も前の映画だとは思えないくらい、展開そのものは面白かった。原作はまったく読んでいないものの、高寿と愛美の関係には何かあるんだろうなとは思いながら見ていたものの、その秘密が分かってからは胸が苦しいくらいに切なかった。何よりこういう演技をする小松菜奈さんは、なぜか俺のなかでど真ん中のストライクに刺さってしまう。
ただし「お互いに時間が逆に進む」という設定そのものには最初頭が混乱して、理解するまでには時間がかかってしまった。なぜそのことについて、出会った段階で愛美は理解しているのに高寿は理解していなかったのだろうと考えると、だんだん良く分からなくなる。その辺に引っ掛かって気になりだしたらストーリーには集中できないかもしれない。(ある意味で俺はその辺には鈍感力を発揮できるので…)
この映画の個人的に好きなところは、基本的には高寿視点で進んでいくが、最後の15分くらいだけは愛美視点になる展開。小松菜奈さんの演技力も相まって、それだけでもやたらと切ない。1回では分からない映画とも言われているそうだけど、確かにこれは何回でも見たくなる。
ありがとうございました。